古くから神社などで行われる「厄払い」ですが、初めて厄払いをしてもらおうと思っても、何をどうしたらよいのか分からないという人も多いでしょう。
厄払いを受けるには、祈祷料や初穂料、玉串料と呼ばれるお金を神社に支払います。お金を支払うこと自体を知らなかったという人もいるかもしれませんし、支払うことは分かっていても、一体いくらくらいを包めば良いものなのか迷っているという人もいるでしょう。
厄払いを初めてしてもらう際にも困らないよう、祈祷料や初穂料、玉串料の相場をお教えします。
厄払いの受け方や、お金を準備する際の注意点も一緒にお教えするので、これを読めば正しく準備できるはずです。しっかり準備をして、後悔のないように厄払いしてもらいましょう。
そもそも厄払いとは?
「厄払い」とは、自分の身についてしまった災厄を神様に祈ることで取り払ってもらい、吉に転ずる儀式のことを指します。「厄落とし」とも呼ばれ、神社やお寺で受けることができます。
新年に神社やお寺へ行った時に、「厄年」と書かれた表が置かれているのを見たことはありませんか? 日本では平安時代から、災難に遭いやすい歳を「厄年」と呼んでいます。厄年は、人生の中で特に注意が必要な歳とされています。
男性は25歳、41歳、61歳、女性は19歳、33歳、37歳、61歳が厄年です。厄年は必ず数え年で数えます。中でも男性の42歳と女性の33歳は、「大厄」や「本厄」と呼ばれ、特に注意が必要な年だと言われています。
厄年は人生の転機や節目にあたることが多く、精神的にも体調面にも注意が必要だと考えられています。そのため多くの人が、厄年には神社やお寺で厄払いを受けるのです。
もちろん、厄年以外に厄払いを受けてはいけないわけではありません。日本には、何となく良くないことが続いていると感じた時に厄払いを受けるという風習が古くからあります。
怪我や病気が続いたり、ツイていないと感じることが続いた時には、厄払いを受けてみるのも良いかもしれません。
厄払いはどのように行われる?
厄払いはたいていの神社やお寺で、事前予約をしなくても、当日申し込んですぐに受けることができます。大きなところでは結婚式等で社殿が使われていることもあります。
また小さなところでは、予約が入った日にしか祈祷できる人がいないということもあります。そういった場合にはすぐには受けられないので、心配な場合は電話で問い合わせてみましょう。
厄払いを受ける際には、正装で行くのが好ましいでしょう。男性ならネクタイ付きのスーツ、女性ならワンピースやスーツがピッタリです。
どうしでも正装を持っていないという人でも、ジーンズや露出の多い服装はマナー違反です。サンダルもNGです。神様にお祈りするということ忘れず、できるだけ落ち着いた色合いの服装を心掛けましょう。
社務所で申込書を記入したら、順番が来て名前を呼ばれるまで待ちます。待っている間に、手と口をすすいで、身を清めておきましょう。
厄払いの儀式が始まると、頭を下げたり立ったりといった動作を求められます。全て指示してもらえるので、その指示に従えば大丈夫です。
厄払いの際に支払うお金とは?
神社で厄払いをしてもらう時には、神社にお祈りをしてもらったお礼として祈祷料を渡します。この厄払いの祈祷料のことを「初穂料」と呼びます。
古くから米文化を持つ日本では、その年に初めて収穫された稲穂を、秋に神様にお供えする風習がありました。
その年「初」めての稲「穂」という意味で「初穂料」と呼ばれるようになり、神様にお供えするものはお金になりましたが、今でも祈祷料は「初穂料」と呼ばれているのです。同じような意味で「玉串料」と呼ばれることもあります。
厄払いはもちろん、子どものお宮参りや七五三などで神様に祈祷してもらう場合にも、神社へのお礼として祈祷料を渡す場合には、「初穂料」や「玉串料」と呼ぶのが礼儀となっています。
ちなみにお寺で厄払いを受ける際には、初穂料や玉串料という言葉は使いません。お寺では、厄払いなどのお祈りのお礼は「祈祷料」と呼ばれます。
厄払いの料金の相場は?
厄払いを受けたいと思った時に、いくらの祈祷料を包んだらよいのか困りますね。神社やお寺によって金額はまちまちですが、平均的には5,000円~という所が大多数です。
もちろん、3,000円~のところや、7,000円~というところもあれば、中には10,000円~というところもあります。
いくら包んだらよいのか分からない場合には、厄払いを受ける神社やお寺に尋ねてみるのが確実です。「お気持ちで良いですよ」と言われたら、平均的な5,000円を包むのが良いでしょう。
包んだ祈祷料の違いによって、厄払いの儀式が簡素化されてしまったり、逆に長時間かけて行われるということはありません。神様にお祈りしていただく感謝の気持ちを表しましょう。
ただし包む祈祷料の金額によって、授与物が異なる神社やお寺もあります。多くのところでは、厄払いを受けるとお札やお守り、お神酒などをいただけますが、そのサイズが違ったり、内容が違ったりするところもあります。
また、「4」や「9」は縁起の悪い数字と言われています。厄払いの祈祷料の金額が決まっていない場合でも、「4」や「9」は避け、キリの良い数字になるように心がけましょう。
祈祷料を渡すタイミングは、神社やお寺のルールに従いましょう。多くのところでは、申込書に名前や住所を記入して社務所に提出するので、その時に一緒に渡すことが多いようです。
祈祷料・初穂料を準備する際の注意点
厄払いの祈祷料を、現地で財布から直接出して支払う人が時々いますが、神様にお祈りしていただいたお礼を支払うのですから、それはマナー違反です。むき出しのお札では受け取ってくれない神社やお寺もあります。
厄払いは思い立ってするものではなく、事前に計画を立てておくものなので、祈祷料も事前に準備してのし袋に入れて渡すようにしましょう。
のし袋の上には「御初穂料」と書き、下には厄払いを受ける人の名前をフルネームで記入します。筆や筆ペンで書くのがマナーです。
中に入れるお札は、できれば新札の方が好ましいでしょう。どうしても新札が手に入らなければ、新札でなくても大丈夫です。ただし厄払いのお礼として渡すものであるということを忘れず、あまりにグチャグチャなお札や汚れたお札は避けましょう。
厄年は精神的・体調面に変化が訪れやすいと言われているため、特に健康面は気を遣うようにしましょう。
転機をどう活かすか悩んでいる人は、占い等で自分自身の運勢や行動を起こす時期を考える参考にするのも一つの手です。
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これで安心!厄払いの金額の相場を知って厄払いを正しく受けよう
厄払いの時に神社やお寺に支払う祈祷料について解説しました。厄払いは人生の中で何度も繰り返し受けるものではないので、マナーがよく分からずに悩んでいる人も多いでしょう。
しかし神社やお寺といった格式のある場所で行われるので、決まったルールやマナーはしっかり守りたいですね。
厄払いの祈祷料の相場は、全国平均では5,000円です。しかし金額に迷ったら、厄払いを受けようと思っている神社やお寺に電話で聞いてみるのが、一番間違いがなくおすすめです。
感謝の気持ちを持っていれば、きっと正しく厄払いを受けることができます。基本的なマナーはこの記事で学んだので、安心して厄払いを受けましょう。